福田秀樹神戸大学学長と
 今日は神戸大学にて、福田秀樹学長と懇談。
 次年度予算で国立大学の運営交付金が大きく削られる危険があるもと、大学運営の実情や学生の就職難の問題について、お話をうかがいました。
 新町みちよ県議と味口としゆき灘区市政対策委員長らもご一緒でした。
 次年度予算の概算要求では、国立大学の運営交付金について、560億円減(4.8%減)の約1兆1千億円。政策コンテストにかけられる要望額(884億円)をあわせてようやく2.8%増となります。


 神戸大学では、万が一、要望額がかなわなかったときについて試算をしています。それによると、神戸大学の交付金は約10億円減額となります。
 この10億円というのはどのくらいのものか…。


○34億円の教育経費を24億円に削った場合、3割もの減となり、次世代を担う人材育成、高等教育が崩壊してしまいます。
○研究経費を削ると43億円から2割以上の減となる33億円になり、研究機能の停止、「国際競争力」だってままなりません。
○学部経費を削減した場合、文学部(10億円)や法学部(11億円)など人文社会系学部一つがなくなてしまうことになります。
○授業料値上げで対応した場合、学生一人当たり10万円の増、授業料が63万円にもなります。


 どのみちをたどっても、大学にとっても、社会にとっても大変な損失です。
 しかも、法人化して以降の6年間で、すでに12億円、大学病院も含めると約28億円もの削減となっています。すでに人文社会系学部の二つがなくなるほどの規模で交付金が削減されています。それをこの間は、年間7人の教員を減らして対応してきたといいます。
 予算がつかなければ、これまで6年かけて何とか対応してきたことを、今度は単年度でおこなわなければならなくなります。しかし、これ以上の教員の削減は、教育、研究活動に重大な齟齬をきたしかねません。
 学長は、「『懸念』どころではありません。大変な危機感をもっています」と表明されました。
 「これまで予算が手厚くあって、財政が大変だから少し削りましょうというならまだしも分かるが、GDP比での高等教育への予算支出がOECD諸国で最低クラスなのに、この間交付金が削減され、そのうえにまだ削られては…」とも。


 印象的だったのは、民間での勤務が長かった学長からの言葉です。
 「私は24年間企業で研究活動をして、17年前に神戸大学にきました。民間から大学にくるときは、基礎研究をじっくりできると思っていましたが、むしろ民間にいた時のほうが基礎研究ができたような印象です」「基礎と応用とのバランスが大事だと思います。日本の将来像をどう描くのか。応用も基礎も企業だけに任せられるでしょうか。5年、10年を見越して、大学でもっと基礎的な研究ができるような保証が必要です。」
 同席した石田廣史副学長からも「今日の資料は民主党の先生方にも渡していますが、ぜひ国会等で支援をよろしくお願いします」と。


 また、福田学長は一般誌のインタビューで、以上のことも述べたうえで、大学の評価についても、「社会が認めた審査機関が透明性を持ってきちんと評価していく」(11月24日『産経新聞』夕刊)必要性も述べており、わが党が発表した提言とピッタリ一致した懇談となりました。


 学生の就職問題では、早期化、長期化する就職活動で学生が学校にこず、大学の教育が成り立たない事態も報告されました。
 学長からは「特に3年生から4年生にかけて、大学教育の一番重要な時期に学生が大学にこれなくなってしまっています。企業にはやはり節度を持っていただきたいし、またぜひ採用をしてほしいとお願いしたい」と。


 予定した時間を少しオーバーするほど真剣に訴えを寄せていただきました。国会議員団とも連携してぜひとりくみを強めたいと思います。