GEDC0415
 今日は、昨日に引き続き東京です。大飯原発再稼働の撤回と、原発ゼロ、抜本的な安全対策などを求め、政府交渉をおこないました。
 こくた恵二、宮本たけし両衆院議員、山下よしき、井上さとし両参院議員とともに、藤野やすふみ衆院比例北陸・信越ブロック予定候補、清水ただし同近畿ブロック予定候補をはじめ、福井と近畿各府県の衆院小選挙区予定候補、各府県議、市町議らが参加しました。

 経済産業省、環境省、文部科学省に対して、約1日かけての要請行動となりましたが、全体として感じたことは、電力会社の言うがままに新たな「安全神話」にしがみつき、とても原発・原子力を規制する役割は果たせていないということです。

 再稼働問題では、「福島並みの津波が来ても大丈夫」といいながら、国会事故調の報告をどう受け止めているのかと問われると「1号機の解析はまだ終えていない」、最近相次いで指摘されている若狭湾の活断層やプレートといった新たな知見については、「今後、調査をおこないますが、予算の関係でどこまでできるか…」、さらに「福島以上の津波がこないと断言できるか」と問われれば答えられないと、本当に科学的知見も、道理もない再稼働だということが浮き彫りになりました。これをもって「安全」を強弁するのですから、まさに新たな「安全神話」です。そしてさまざまな基準値の問題でも、防災計画の問題でも、何かといえば、今後できる「規制庁で決められていくことです」というだけです。

 ここのところ報道もされている意見聴取会での電力会社社員の発言について、「利害関係者が話すことは、公平性に欠けるからやべるべきだ」という指摘に、「誰が電力会社社員かは分からない」「どこまでをもって利害関係者と見なすかは難しい」など理由にならない理由で、拒否。しかし、この点については、ほぼ同じ時間、古川国家戦略担当相が、「適切でない」「改める」との趣旨で記者会見をしていたそうです。当然です。

 計画停電問題では、近畿の参加者から医療・福祉施設や在宅患者などで起こりうる深刻な影響について、懸念が相次ぎました。私も、事実上、2次救急を担っている尼崎医療生協病院が停電除外の対象になっていないことや、充電器付きの機器が最近発売されたばかりで普及していない痰の吸引器の問題について、在宅患者さんへの深刻な影響について紹介し、対応を求めました。
 しかし、政府の担当者は、あれこれの現行の対策を述べて「乗り切っていただきたい」というだけでした。
 もともと法律では、電力会社に供給義務があることが明記されています。どうしても電力が足りない場合、法で定められているのは、大口需要者への総量規制をかける「電力使用制限令」の発動です。「計画停電」なるものは、何の法的根拠もないやり方で、いわば電力会社が勝手に計画しているものです。
 どうして、法で定められた方法をとらずに、国民の多数の命や生活を脅かす「計画停電」なのか。まったく電力会社言いなりです。

 さらに世論と運動で追い詰め、政府を動かすため、引き続きがんばっていきたいと思います。
 続きに要請項目の全文を載せておきます。
経済産業大臣 枝野 幸男殿
2012年7月17日
日本共産党国会議員団近畿ブロック事務所
同 国会議員団北陸信越ブロック事務所
同               大阪府委員会
同               兵庫県委員会
同               京都府委員会
同               滋賀県委員会
同               奈良県委員会
同               和歌山県委員会
同               福井県委員会

新たな「安全神話」にもとづく大飯原発再稼働は撤回し、「原発ゼロの日本」への政治決断、抜本的な安全対策を
 
 東京電力福島第1原子力発電所事故は、ひとたび重大事故が起き放射性物質が外部に放出されると、もはやそれを抑える手段はなく、被害は空間的にも時間的にもきわめて甚大であるなど、原発事故の「異質の危険」を明らかにした。事故から1年余の事態は、原発と日本社会は果たして共存しうるのかを改めて問うている。
 福島原発事故以後、国民の意識は大きく変わり7~8割が原発撤退を求めている。いま求められているのは、政府が速やかに「原発ゼロ」を政治決断することである。そうしてこそ当面の電力確保にも再生可能エネルギーの普及にも本腰が入る。
 ところが野田首相は、関西電力大飯原子力発電所3、4号機の再稼働方針を決定した。国民の命と安全を守る立場に立つなら、絶対にやってはいけないことである。福島事故の原因究明はなく、政府の決めた「安全対策」もまともに行われていない。にもかかわらず「事故を防止できる」と断言し、「電力不足」で脅して再稼働を強行するのは、「安全神話」を最悪の形で復活させるものである。「国民の生活を守る」どころか、命と安全を危険にさらす無責任な態度であり、財界の利益優先の無謀な政治決断と言わねばならない。再稼働方針には空前の規模で反対運動がわき起こっている。政府はこれを正面から受け止めるべきである。再稼働方針の撤回・中止を求める。
 世界一の密集度である福井原発群は、「活断層の巣」に立地するなど特別の危険を持っている。近畿1,450万人の水源・琵琶湖は30キロ圏にあり、重大事故が起きれば近畿一円に破局的事態を招きかねない。近畿の住民と福井県民の原発への不安は大きく、安全への願いは切実である。「原発ゼロの日本」への政治決断、福井原発群の速やかな撤退と安全対策の抜本的強化を求めて以下要望する。


一、大飯原発3,4号機などの再稼働問題、「原発ゼロ」の政治決断について
(1)原発再稼働について
①大飯3,4号機の再稼働は撤回・中止し、福井原発群の再稼働は行わないこと
●安全と命を危険にさらし、一片の道理も科学的知見のかけらもない無謀な大飯原発3,4号機の再稼働は撤回・中止すること。停止中の福井原発群の再稼働は行わないこと。

②原発の安全対策を急ぐこと
 政府の決めた30項目の「安全対策」の多くを先送りしたまま再稼働を決めたことは重大である。
●大飯原発の免震事務(重要)棟の建設、防潮堤のかさ上げ、送電鉄塔の倒壊対策、フィルターつきベントの設置などの安全対策は2014年~16年に先送りされているが、一刻も早く実施すること。

(2)「原発ゼロの日本」を政治決断し、とりわけ危険な原発は廃止すること
①「原発ゼロ」をすみやかに政治決断すること
 いま政府がなすべきは、「原発ゼロの日本」への政治決断を行うことである。そうしてこそ、当面の電力需給への対応も、再生可能エネルギーへの切り替えも本腰が入る。
●国の新しいエネルギー基本計画に、期限をきった「原発ゼロ」の方針を盛り込むこと。

②老朽原発の延命をやめ、廃炉にすること
 原発の設計想定年数は30~40年であり、世界で原発を廃炉にした平均年数は22年である。ところが政府は、原子炉等規制法の見直しで運転期間を原則40年とする一方、「例外的に」最長60年まで延長可能とした(今年1月)。さらに原子力安全・保安院は7月で運転開始から丸40年となる美浜原発2号機について、40年を超えて運転しても安全を確保できるとした関電の評価を妥当とする方針を決めた(6月6日)。そればかりか民主、自民、公明の3党は、原子力規制委員会設置法で政府案にあった40年廃炉の原則を、「速やかに見直しを検討する」などとして運転制限を骨抜きにしている。
❶60年運転も可能とするのは、老朽原発の半永久的稼働を認めるものである。運転40年を超える超老朽原発である敦賀1号機(42年)、美浜1号機(41年)、同2号機(40年)は廃炉にすること。
❷美浜2号機の40年以上運転は認めないこと。

③原発の新増設は行わないこと
 原発の是非を問う世論調査では、原発からの脱却が昨年3月には五分五分だったのが、この間は7~8割が原発からの撤退を求めている。
●原発の新増設を行わないこと。敦賀3,4号機について日本原電は「撤退などはまったく考えていない」(浜田康男社長)としているが、国は本体建設工事の認可申請は認めないこと。

二、大飯原発、敦賀原発等における活断層調査について
 東日本大地震は、地震と津波の学問的知見の根底からの見直しを迫り、従来の断層評価が次々と覆っている。日本原電・敦賀原発では、原子炉建屋直下の「破砕帯」が活断層であることが最近わかった。関電・大飯原発では、すぐ近くの3つの断層(FO-A、FO-B、熊川断層)が連動した場合、現在の想定(700ガル)を上回ることが電力会社自身によって明らかになった。さらに専門家(石橋克彦神戸大名誉教授)は、過去に原発が受けた最大の地震動―中越沖地震の際の柏崎刈羽原発1号機の岩盤の揺れ、1699ガル(観測に基づく計算値)を想定すべきだと提起している。
 大飯3,4号機の限界点は1260ガルであり、M6.8という東北地方太平洋沖地震(M9.0)の数千分の一の中越沖地震級の地震の揺れで炉心損傷に至るかどうかの限界点(クリフエッジ)を超えてしまう。従来の揺れの過小評価の不当性が厳しく問われている。同時に、この点からも大飯原発再稼働方針の無謀さは明らかであり、再稼働の撤回・中止を求めるものである。
■活断層調査は国の責任で行うこと
 敦賀原発の敷地内を通る浦底断層について、原子力安全・保安院は5月29日に開いた意見聴取会で、南北の複数の断層との連動を考慮して全長約100キロの断層として影響を評価するよう日本原電に指示した。敦賀半島の関電美浜原発、「もんじゅ」を運転する関電などにも同様の指示をした。保安院はさらに、美浜原発の前面海域の海底に存在する断層と南方陸域に延びる三方断層との連動についても考慮する必要があるとして、電力事業者3社に評価を行うよう求めた。いずれも原発機器に与える影響が大きく、基準地震動の見直しにつながる可能性がある。従って、原発の廃炉判断にかかわるような調査を電力事業者自身が行うことは不適切である。
❶敦賀半島周辺の活断層調査は事業者任せにせず国の責任で行うこと。
❷作業・分析は電力事業者と利害関係のない第三者機関によって行い、調査データはすべて公開し、住民に説明すること。
❸三方・花折断層、野坂・集福寺断層(浦底断層と和布―飯干崎沖断層から南方向の鍛冶屋断層までの約100キロの区間の断層)帯についても同様に行うこと。
❹大飯原発の敷地直下を横切るF6断層は、「典型的な活断層構造」(渡辺満久・東洋大学教授=変形地質学)であり、大飯原発敷地内の15本の断層についても同様に行うこと。大飯原発の活断層の連動性調査を、第三者機関によって詳細に行うこと。

三、原発立地自治体等への対応について
❶電源立地交付金や「原発埋蔵金」(使用済み核燃料の再処理積立金、高レベル放射性廃棄物の最終処分積立金など)は自然エネルギーの開発を支援するものに切り替えるとともに、新たな産業や地域の雇用をつくりだすものに抜本改革すること。
❷原発の運転停止による地域経済への影響は、原発を国策としてすすめ、福島原発事故により破たんしたことによって起きている問題であることから、国が責任をもって雇用や営業の当面の手当を行うこと。
❸老朽化した敦賀1号機、美浜1,2号機の廃炉を決断し、廃炉ビジネスで仕事と雇用を確保すること。

四、再生可能エネルギーの普及について
■再生可能エネルギーの爆発的普及を
 日本の再生可能エネルギーは大きな可能性を持っており、技術も世界でも先進的である。今後5~10年の間に「原発ゼロ」、再生可能エネルギーの普及と節電などで総発電量の2~3割を再生可能エネルギーにすることは決して不可能ではない。
❶「再生可能エネルギー固定買い取り法」が7月からスタートする。すべての再生可能エネルギーを対象とし、買い取り価格を引き上げること。現行の電源開発促進税を財源に充てるなど、消費者の負担が増えないようにすること。
❷個人住宅への太陽光発電導入補助金を増額し、補助単価を引き上げること。
❸原発依存度が一番高い近畿でこそ、再生可能エネルギーへの転換が求められる。地方自治体が行う再生可能エネルギーの利用促進や研究を積極的に支援すること。

五、「計画停電」について
 政府は関西電力など4電力会社に「計画停電」の準備を求め、関西電力は6月22日、その実施方法を発表した。関電は「計画停電」についてのダイレクトメールを送付したが、医療機関や教育・福祉現場、家庭などに混乱と不安が広がっている。
 政府や関電は、根拠や詳細なデータを示さないまま今夏の「電力不足」をさかんにあおってきた。しかし「9日から大飯原発3号機がフル稼働の予定。代わりに燃料費が高い火力発電所を8基止める。それでも電気使用量は80%台」(「朝日」7月7日付)と報道されなど、「電力不足」の真実性が問われる事態となっている。元々、関電は電力事業者の中で原発依存率を最も高めたうえ、福島原発事故後も電力確保にまともに取り組んで来なかった。
 野田首相は記者会見で「計画停電を余儀なくされ、突発的な停電になったら命の危険にさらされます」とのべたが、「突発的な計画停電」などありえない。再稼働の脅しのために「計画停電」を使うなど許されない。「計画停電」は法律に基づく措置ではない。電力会社には電力を提供する義務がある(電気事業法18条)。「計画停電」といっても対象地域を定めて輪番で機械的に停電するやり方で、生命にも暮らしにも営業にも配慮がない。
政府は、安易な「計画停電」の流布で引き起こされている不安と混乱への対策、命と健康を守るため万全の対策を取るべきである。
❶関西電力に電力供給義務を果たさせ、「計画停電」回避に努めること。電気事業法第27条にもとづき、大口需要者への総量規制をかける「電力使用制限令」の発動を検討すること。
❷「計画停電」が必要であるかどうかについて、供給能力と需要見通し等の正確で詳細なデータを提出すること。
❸万が一「計画停電」を実施する場合は、対象地域に実施地域や停電時間を早く確実に周知すること。
❹入院・療養者のいる病院や特養・老健施設、支援学校などを「計画停電」の対象から除外すること。在宅の患者の人工呼吸器、吸引器などが確実に機能するようきめ細かく対応すること。
❺「計画停電」に備えた設備更新にたいし費用負担の要望があった場合、これに応じること。 

六、原子力地域防災について
(1)地域防災計画等について
 原子力安全委員会は、原発防災指針案で防災重点地域の拡大を決め、約50キロ圏内を退避区域とした。大飯原発の場合、50キロ圏内には3府県の5市9町があり、約44万8,000人が住んでいる。この地域では避難計画が立てられていない。にもかかわらず大飯原発の再稼働が強行された。このもとで、国は防災や避難に負うべき責任は一層大きいことを自覚すべきである。
❶重大事故が起きれば、各府県内のみの避難計画では対応できない。自治体の計画を支援するとともに、国が各府県間の調整に当たり、国の責任で避難計画をつくること。
❷福井県内においては安定ヨウ素剤を全県民分準備すること。

(2)安全協定の締結など
 京都府、滋賀県はUPZ30キロ圏にあり、福井原発で事故が起きれば福井県と同様の被害に見舞われる。両府県や近隣自治体は電力事業者に立地県なみの安全協定締結を求めている。
●国として電力事業者にこれらの自治体との立地県なみの安全協定の締結を求めること。

以上

環境大臣    細野 豪志殿
 【略】

一、再生可能エネルギーの普及について
①再生可能エネルギーの爆発的普及を
 日本の再生可能エネルギーは大きな可能性を持っており、技術も世界でも先進的である。今後5~10年の間に「原発ゼロ」、再生可能エネルギーの普及と節電などで総発電量の2~3割を再生可能エネルギーにすることは決して不可能ではない。
●原発依存度が一番高い近畿でこそ、再生可能エネルギーへの転換が求められる。地方自治体が行う再生可能エネルギーの利用促進や研究を積極的に支援すること。

②風力発電による低周波騒音等の対策について
●風力発電による低周波騒音被害が近畿でも和歌山県や兵庫・淡路島などで報告されている。被害の実態を掌握し、被害者の実態を踏まえて環境基準を策定すること。シャドーフリッカー及びバードストライクの対策をすすめること。

二、原子力地域防災について
■琵琶湖と桂川、由良川両水系の汚染対策について
 琵琶湖北部は美浜原発から30キロ圏にある。福井原発で重大事故が起きれば、北部が汚染される危険があることが滋賀県の予測結果(昨年9月)からも明らかになっている。放射性物質による琵琶湖汚染は、琵琶湖を水源とする近畿1450万人の命と健康に重大な影響を及ぼす。京都府が取水している桂川、由良川の場合も同様である。電力事業者と国はこのような事態を絶対に起こさないことはもちろん、万一の重大事故の対策に全面的な責任を負うべきである。
❶琵琶湖、桂川、由良川両水系の水質を常時監視する体制を構築すること。
❷琵琶湖、桂川、由良川両水系が汚染された場合の緊急防護対策を示すこと。

三、がれき処理問題について
 東日本大震災から1年4ヵ月が経過しているのに、震災がれきの処理は依然進んでいない。その最大の原因は、政府や東京電力が災害がれき処理や放射性物質への責任ある対応をしてこなかったことにある。政府が総力を挙げることが重要であるが、復興にむけ、がれきの広域処理を住民合意で行うことも必要である。一方、災害がれきの処理には、「焼却した場合、放射性物質が拡散するのではないか」「廃棄物の焼却場周辺や焼却灰埋め立て処分場周辺は大丈夫か」などの不安や政府への不信の声が多く出されている。政府の責任ある対応が求められる。
❶政府が、特別管理の必要な指定廃棄物をセシウム134とセシウム137の濃度合計で1㌔㌘あたり8000ベクレル以上とし、これ未満は一般廃棄物として扱うなど、十分な説明もなく広域処理基準に転用したことは大問題である。廃棄物の基準および放射線防護対策を抜本的に見直し、強化すること。
❷処理の各段階での放射能測定体制に万全を期し、測定結果は全て公表すること。その体制、財源、結果の公表については国の責任で行うこと。
❸住民・基礎自治体への説明と納得・合意を前提とすること。
❹受け入れる自治体には国が財政措置を含め全面支援を行うこと。

以上

文部科学大臣 平野 博文殿2012年7月17日
 【略】

一、大飯原発3,4号機などの再稼働問題、「原発ゼロ」の政治決断について
■高速増殖炉「もんじゅ」は廃炉にすること
 「もんじゅ」は、1995年12月にナトリウム漏れ・火災事故を起こし、以後停止したままになっている。停止中の現在でも1日あたり4000万円の巨費が投入されている。
●技術的にも破たんし、税金のムダづかいとなっている危険な「もんじゅ」の廃炉を決断すること。

二、大飯原発、敦賀原発等における活断層調査について
 東日本大地震は、地震と津波の学問的知見の根底からの見直しを迫り、従来の断層評価が次々と覆っている。日本原電・敦賀原発では、原子炉建屋直下の「破砕帯」が活断層であることが最近わかった。関電・大飯原発では、すぐ近くの3つの断層(FO-A、FO-B、熊川断層)が連動した場合、現在の想定(700ガル)を上回ることが電力会社自身によって明らかになった。さらに専門家(石橋克彦神戸大名誉教授)は、過去に原発が受けた最大の地震動―中越沖地震の際の柏崎刈羽原発1号機の岩盤の揺れ、1699ガル(観測に基づく計算値)を想定すべきだと提起している。
 大飯3,4号機の限界点は1260ガルであり、M6.8という東北地方太平洋沖地震(M9.0)の数千分の一の中越沖地震級の地震の揺れで炉心損傷に至るかどうかの限界点(クリフエッジ)を超えてしまう。従来の揺れの過小評価の不当性が厳しく問われている。同時に、この点からも大飯原発再稼働方針の無謀さは明らかであり、再稼働の撤回・中止を求めるものである。
■日本海の津波・地震調査について
 石橋克彦神戸大名誉教授は「今後も、若狭湾などをはじめとする『アムールプレート東縁変動帯』の広域で、大地震が連続する恐れがある」と指摘している。福島第一原発を襲ったような津波が福井原発群を襲う危険がある。
●日本海側の津波・地震調査をすすめること。

三、原発立地自治体等への対応について
■電源立地交付金は自然エネルギー開発を支援するものに
●電源立地交付金や「原発埋蔵金」(使用済み核燃料の再処理積立金、高レベル放射性廃棄物の最終処分積立金など)は自然エネルギーの開発を支援するものに切り替えるとともに、新たな産業や地域の雇用をつくりだすものに抜本改革すること。

四、原子力地域防災について
■地域防災計画等について
 原子力安全委員会は、原発防災指針案で防災重点地域の拡大を決め、約50キロ圏内を退避区域とした。大飯原発の場合、50キロ圏内には3府県の5市9町があり、約44万8,000人が住んでいる。この地域では避難計画が立てられていない。にもかかわらず大飯原発の再稼働が強行された。このもとで、国は防災や避難に負うべき責任は一層大きいことを自覚すべきである。
❶SPEEDIを使った被害予測を促進し、汚染や被害の実態に即した対策をすすめること。
❷福井県庁にあるシステムは10キロ圏の狭域である。福井全域をシミュレーションできるものに強化すること。滋賀県は再三にわたって大飯原発のSPEEDI情報の提供を求めている。滋賀県に情報を提供すること。
❸滋賀県琵琶湖の竹生島(ちくぶじま)に平常時の空間放射線量率を測定するモニタリングポストを設置されたい。

五、食の安全の確保、とりわけ子どもたちの安全確保について
 食物による内部被ばくを心配する声は強い。学校給食など子どもたちの食の安全を守ることはとりわけ重要である。
❶「流通しているものは安全」とは言い切れない。学校給食での事前検査―「口に入る前に止める体制」が重要であるが、学校給食環境整備事業(昨年11月、第3次補正)の対象は被災地を中心に17都県にとどまっている。事業対象を近畿を含む全都道府県を対象にし、予算を大幅に増額すること。
❷放射能汚染など食品への市民の不安に応えるため、食品安全や放射線検査体制を強化するための自治体の施策を支援すること。

以上