今日は、関西電力と、福井県敦賀にある日本原電へ申し入れをおこないました。
 清水ただし衆院比例近畿ブロック予定候補、藤野やすふみ同北陸信越ブロック予定候補や、近畿、福井の各地方議員や国政予定候補が参加しました。

 関西電力では、再稼働中止や原発からの撤退を求めた要請に対し、「エネルギーセキュリティ、環境、経済性から安定供給のために原発が必要。安全が大前提で、3E+Sです」とこたえましたが、3・11の原発事故で明らかになったように、ひとたび事故を起こすと、エネルギーセキュリティという点で、とても安定供給などできるようなものではないことが明らかになりました。また環境という点でも、事故で大変な放射能汚染を広げるだけでなく、事故がなくとも、ウランの採掘、運搬はもちろん、使用済み核燃料を何万年も保管するなど、どれだけのCO2を排出するか計り知れません。経済性という点でも事故の賠償など、今回の事故に限っても解決がつかないくらいのものになっています。原発の必要性の論拠というには、あまりにもお粗末です。
 また、「大前提」という安全面でも、従来の説明の域をでず、免震重要棟の建設、防潮堤のかさ上げ、送電鉄塔の倒壊対策、フィルター付ベントの設置など、当面、求められている対策が2~4年後に先送りされている問題も、「問題ない」とする、活断層などの調査も、「今後時間をかけておこなう」など、今回の再稼働が何ら科学的な知見も踏まえない新たな「安全神話」ともいうべきものだということが浮き彫りになりました。

 日本原電では、40年をこえ、50年までの使用を政府から評価を受けた敦賀1号機(現在は停止中)について、あと10年ではなく、4年後の平成28年度までで運転を停止すると表明しました。

 ここで問題になったのは、滋賀県など近隣自治体との安全協定の問題です。滋賀県や高島市、長浜市、米原市などと、協議をすすめているとのことでしたが、原電側が、協定を、立ち入りや稼働の是非の判断など、立地自治体並の権限のあるものにするかについては、難しいとの認識を示したことに、出席者から批判が相次ぎました。事故となれば、放射能汚染は、市境、県境を越えて広がります。被害は立地も近隣も同じように広がります。その安全のための協定を、立地自治体と近隣自治体とで差別する道理はありません。
 原電側からは、立地自治体から理解がえられないとの趣旨の発言がありましたが、近隣自治体との協定は、安全対策の強化につながり、立地自治体の住民の賛同をえられないはずがありません。
 「安全」を一番において、近隣自治体とも、実効ある協定をと強く求めました。

 続きに、要請文を掲載しておきます。
関西電力株式会社
取締役社長 八木 誠殿
2012年7月23日
日本共産党国会議員団近畿ブロック事務所
同 国会議員団北陸信越ブロック事務所
同               大阪府委員会
同               兵庫県委員会
同               京都府委員会
同               滋賀県委員会
同               奈良県委員会
 同               和歌山県委員会
同               福井県委員会

新たな「安全神話」にもとづく大飯原発再稼働は撤回・中止し、原発からの撤退、抜本的な安全対策を求める要望書
 
東京電力福島第1原子力発電所事故は、ひとたび重大事故が起き放射性物質が外部に放出されると、もはやそれを抑える手段はなく、被害は空間的にも時間的にもきわめて甚大であるなど、原発事故の「異質の危険」を明らかにした。事故から1年余の事態は、原発と日本社会は果たして共存しうるのかを改めて問うている。
 福島原発事故以後、国民の意識は大きく変わり7~8割が原発撤退を求めている。いま求められているのは、原発からの撤退を決断することである。そうしてこそ当面の電力確保にも再生可能エネルギーの普及にも本腰が入る。
 ところが貴社は、いまだに「安全神話」と原発に固執し、大飯原子力発電所3、4号機の再稼働をすすめている。国民の命と安全を守る立場に立つなら、絶対にやってはいけないことである。福島事故の原因究明はなく、政府の決めた「安全対策」もまともに行われていない。命と安全を危険にさらす無謀な行為と言わねばならない。
再稼働には、首相官邸前や貴社本店前で多くの人が声を上げるなど、空前の規模で抗議・反対運動がわき起こっている。貴社はこれを正面から受け止め、再稼働を撤回・中止すべきである。
 世界一の密集度である福井原発群は、「活断層の巣」に立地するなど特別の危険を持っている。近畿1,450万人の水源・琵琶湖は30キロ圏にあり、重大事故が起きれば近畿一円に破局的事態を招きかねない。近畿の住民と福井県民の原発への不安は大きく、安全への願いは切実である。福井原発群からの速やかな撤退を決断し、安全対策の抜本的強化を求めて以下要望する。

一、大飯原発3,4号機などの再稼働問題、原発からの撤退の決断について
(1)原発再稼働について
①大飯3,4号機の再稼働は撤回・中止し、福井原発群の再稼働は行わないこと
●安全と命を危険にさらし、一片の道理も科学的知見のかけらもない無謀な大飯原発3,4号機の再稼働は撤回・中止すること。停止中の福井原発群の再稼働は行わないこと。

②原発の安全対策を急ぐこと
 政府の決めた30項目の「安全対策」の多くを先送りしたまま再稼働を始めたことは重大である。
●大飯原発の免震事務(重要)棟の建設、防潮堤のかさ上げ、送電鉄塔の倒壊対策、フィルターつきベントの設置などの安全対策は2014年~16年に先送りされているが、一刻も早く実施すること。

(2)原発からの撤退を決断し、とりわけ危険な原発は廃止すること 回答は求めない
原発の設計想定年数は30~40年であり、世界で原発を廃炉にした平均年数は22年である。最長60年まで延長可能とすることは、老朽原発の半永久的運転を進めるものであり、認めることはできない。
❶運転40年を超える超老朽原発である敦賀1号機(42年)、美浜1号機(41年)、同2号機(40年)は速やかに廃炉にすること。
❷美浜2号機の40年以上運転は行わないこと。

二、大飯原発における活断層調査などについて
東日本大地震は、地震と津波の学問的知見の根底からの見直しを迫り、従来の断層評価が次々と覆っている。大飯原発では、すぐ近くの3つの断層(FO-A、FO-B、熊川断層)が連動した場合、現在の想定(700ガル)を上回ることが貴社自身の調査によって明らかになった。さらに専門家(石橋克彦神戸大名誉教授)は、過去に原発が受けた最大の地震動―中越沖地震の際の柏崎刈羽原発1号機の岩盤の揺れ、1699ガル(観測に基づく計算値)を想定すべきだと提起している。
大飯3,4号機の限界点は1260ガルであり、M6.8という東北地方太平洋沖地震(M9.0)の数千分の一の中越沖地震級の地震の揺れで炉心損傷に至るかどうかの限界点(クリフエッジ)を超えてしまう。従来の揺れの過小評価の不当性が厳しく問われている。同時に、この点からも大飯原発再稼働方針の無謀さは明らかであり、再稼働の撤回・中止を求めるものである。
(1)活断層調査データの公表を
 敦賀原発の敷地内を通る浦底断層について、原子力安全・保安院は5月29日に開いた意見聴取会で、南北の複数の断層との連動を考慮して全長約100キロの断層として影響を評価するよう日本原電に指示した。敦賀半島の関電美浜原発、「もんじゅ」を運転する貴社などにも同様の指示をした。保安院はさらに、美浜原発の前面海域の海底に存在する断層と南方陸域に延びる三方断層との連動についても考慮する必要があるとして、電力事業者3社に評価を行うよう求めた。いずれも原発機器に与える影響が大きく、基準地震動の見直しにつながる可能性がある。また、大飯原発で「活断層」の可能性が高いF-6破砕帯(断層)の北側トレンチの図面について、関電と保安院は、国の耐震バックチェック委員会で、これまで一度も公表せず隠していた。(トレンチ南側の図面だけを委員会に提出し、F-6破砕帯は「活断層」ではないと評価した)よって、全てデータは隠すことなく公開し、住民に説明することが必要である。
❶敦賀半島周辺の活断層調査の調査データはすべて公開し、住民に説明すること。
❷三方・花折断層、野坂・集福寺断層(浦底断層と和布―飯干崎沖断層から南方向の鍛冶屋断層までの約100キロの区間の断層)帯についても同様に行うこと。
❸大飯原発の敷地直下を横切るF6断層は、「典型的な活断層構造」(渡辺満久・東洋大学教授=変動地質学)であり、大飯原発敷地内の15本の断層についても同様に行うこと。大飯原発の活断層の連動性調査を、第三者機関によって詳細に行うこと。

(2)大飯原発3・4号の制御棒挿入評価値について、算出根拠を公開せよ
 制御棒の挿入時間についてこれまで、耐震バックチェック中間報告で示されていた2・16秒が、1・88秒に短縮された。保安院と安全委員会は、「1・88秒は関電から聞いたものをそのまま、参考として、安全委員会の資料に掲載した」と説明した。関電・保安院が、「活断層の3連動でも許容値2・2秒を上回らない」としているが、許容値ギリギリであり、1260ガルでは確実に許容値2・2秒を上回ると言われ、制御棒が地震動で入らなくなり、原子炉が暴走する危険がある。
❶保安院は、「制御棒の挿入時間の評価値が許容値2・2秒を超えないことを確認している」と述べている。その根拠を示す全てデータ・計算式を公開すること。
❷制御棒が入らず、原子炉が暴走する危険性についての評価手法に関する全てデータ・計算式を公開すること。
❸さらに、シミュレーションだけでなく、「実証試験」を実施し同様に公開すること。

(3)日本海の津波・地震調査について
 石橋克彦神戸大名誉教授は「今後も、若狭湾などをはじめとする『アムールプレート東縁変動帯』の広域で、大地震が連続する恐れがある」と指摘している。福島第一原発を襲ったような津波が福井原発群を襲う危険がある。
●日本海側の津波・地震の詳細な調査をすすめること。また、調査で得られたデータを全て公開し、住民に説明するため「住民説明会」を開催すること。さらに、第三者の評価結果を尊重し、必要な追加調査も行うこと。

三、風力発電による低周波騒音等の対策について
●風力発電による低周波騒音被害が近畿でも和歌山県や兵庫・淡路島などで報告されている。低周波騒音の被害対策をすすめること。シャドーフリッカー及びバードストライクの対策をすすめること。

四、「計画停電」等について
 貴社は6月22日、「計画停電」の実施方法を発表し、「計画停電」についてのダイレクトメールを送付した。この中で医療機関や教育・福祉現場、家庭などに混乱と不安が広がっている。
貴社は根拠や詳細なデータを示さないまま今夏の「電力不足」をさかんにあおり、「計画停電」も原発再稼働のための脅しに使われてきた。しかし「9日から大飯原発3号機がフル稼働の予定。代わりに燃料費が高い火力発電所を8基止める。それでも電気使用量は80%台」(「朝日」7月7日付)と報道されなど、貴社のいう「電力不足」の真実性が問われる事態となり、原発再稼働は貴社のもうけのためであることが明らかになった。元々、貴社は電力事業者の中で原発依存率を最も高めたうえ、福島原発事故後も電力確保にまともに取り組んで来なかった。
「計画停電」といっても対象地域を定めて輪番で機械的に停電するやり方で、生命・健康にも暮らし・営業にも配慮がない。「計画停電」は法律に基づく措置ではなく、貴社には電力を提供する義務がある(電気事業法18条)。安易な「計画停電」の流布で不安と混乱を引き起こしていることは電力事業者として許されない責任放棄であり、法の趣旨に反する態度である。
❶貴社は電力供給義務を果たし、「計画停電」回避に努めること。
❷「計画停電」が必要であるかどうかについて、供給能力と需要見通し等の正確で詳細なデータを提出すること。
❸万が一「計画停電」を実施する場合は、対象地域に実施地域や停電時間を早く確実に周知すること。
❹入院・療養者のいる病院や特養・老健施設、支援学校などを「計画停電」の対象から除外すること。在宅の患者の人工呼吸器、吸引器などが確実に機能するようきめ細かく対応すること。
❺「計画停電」に備えた設備更新にたいし費用負担の要望があった場合、これに応じること。
以上

日本原子力発電株式会社
取締役社長 濱田 康男殿
2012年7月23日
日本共産党国会議員団近畿ブロック事務所
同 国会議員団北陸信越ブロック事務所
同               大阪府委員会
同               兵庫県委員会
同               京都府委員会
同               滋賀県委員会
同               奈良県委員会
 同               和歌山県委員会
同               福井県委員会

新たな「安全神話」にもとづく原発再稼働反対、原発からの撤退、抜本的な安全対策を求める要望書
 
東京電力福島第1原子力発電所事故は、ひとたび重大事故が起き放射性物質が外部に放出されると、もはやそれを抑える手段はなく、被害は空間的にも時間的にもきわめて甚大であるなど、原発事故の「異質の危険」を明らかにした。事故から1年余の事態は、原発と日本社会は果たして共存しうるのかを改めて問うている。
 福島原発事故以後、国民の意識は大きく変わり7~8割が原発撤退を求めている。いま求められているのは、原発からの撤退を決断することである。そうしてこそ当面の電力確保にも再生可能エネルギーの普及にも本腰が入る。
 ところが貴社は、いまだに「安全神話」と原発に固執し、敦賀原子力発電所3,4号機の新設を進めようとしている。
 世界一の密集度である福井原発群は、「活断層の巣」に立地するなど特別の危険を持っている。近畿1,450万人の水源・琵琶湖は30キロ圏にあり、重大事故が起きれば近畿一円に破局的事態を招きかねない。近畿の住民と福井県民の原発への不安は大きく、安全への願いは切実である。福井原発群からの速やかな撤退を決断し、安全対策の抜本的強化を求めて以下要望する。

一、原発からの撤退の決断について
(1)原発からの撤退を決断し、とりわけ危険な原発は廃止すること
原発の設計想定年数は30~40年であり、世界で原発を廃炉にした平均年数は22年である。
●運転40年を超える超老朽原発である敦賀1号機(42年)は速やかに廃炉にすること。
(2)敦賀3,4号機の増設計画は撤回すること
●敦賀3,4号機について日本原電は「撤退などはまったく考えていない」(濱田康男社長)としているが、敦賀3,4号機の真下には活断層があり、出力も153.8万キロワットと巨大である。増設計画は撤回すること。

二、敦賀半島における活断層調査について
東日本大地震は、地震と津波の学問的知見の根底からの見直しを迫り、従来の断層評価が次々と覆っている。従来の揺れの過小評価の不当性が厳しく問われている。
(1)活断層調査データの公表を
 敦賀原発の敷地内を通る浦底断層について、原子力安全・保安院は5月29日に開いた意見聴取会で、南北の複数の断層との連動を考慮して全長約100キロの断層として影響を評価するよう日本電源に指示した。調査結果は原発機器に与える影響が大きく、基準地震動の見直しにつながる可能性がある。データは隠すことなく公開し、住民に説明することが必要である。
❶敦賀半島周辺の活断層調査の調査データはすべて公開し、住民に説明すること。
❷三方・花折断層、野坂・集福寺断層(浦底断層と和布―飯干崎沖断層から南方向の鍛冶屋断層までの約100キロの区間の断層)帯についても同様に行うこと。

(2)日本海の津波・地震調査について
 石橋克彦神戸大名誉教授は「今後も、若狭湾などをはじめとする『アムールプレート東縁変動帯』の広域で、大地震が連続する恐れがある」と指摘している。福島第一原発を襲ったような津波が福井原発群を襲う危険がある。
●日本海側の津波・地震調査をすすめること。

三、安全協定の締結
 滋賀県は敦賀原発からUPZ30キロ圏にあり、福井原発で事故が起きれば福井県と同様の被害に見舞われる。滋賀県や近隣自治体は電力事業者に立地県なみの安全協定締結を求めている。
●滋賀県をはじめ近隣自治体と立地県なみの安全協定を締結すること。

以上